新築の家づくりでは、つい間取りや設備に目が行きがちでしょう。しかし、防犯対策も同じくらい大切な要素のひとつです。特に「窓」は侵入経路として最も狙われやすい場所と言われており、建物の安全性を高めるためには、あらかじめしっかりと対策を講じておくことが重要です。そこで注目されているのが、防犯性を高める「シャッター」の設置です。
防犯シャッターは、窓に物理的なバリアを作ることで、外部からの侵入を抑制する効果があります。実際に、警視庁のデータでも「ガラスを割って侵入する手口」が非常に多く、シャッターがあるだけで空き巣の侵入意欲を大きく減退させることがわかっています。
また、防犯以外の面でもシャッターのメリットは多くあります。たとえば、台風や強風時の飛来物から窓ガラスを守ったり、断熱・遮熱性を高めて冷暖房効率を良くしたりと、暮らし全体の快適さにもつながるのが魅力です。
新築時に取り入れておくと、後からのリフォームよりも費用を抑えやすく、外観デザインにも違和感なくなじませることができます。特に電動式シャッターは、リモコン操作で開閉が可能なため、毎日の操作も簡単でストレスがありません。朝晩の寒い日や急な雨のときなど、窓を開けずに操作できるのは大きな利点です。
一方で、すでに家を建てた後に「やっぱりシャッターが欲しい」と感じることもあります。その場合も後付けリフォームが可能です。ただし、シャッターの取り付けには外壁の構造やサッシの強度などを確認する必要があるため、専門業者による現地調査が必須となります。費用面では新築時よりも高くなる傾向がありますが、防犯や気候対策としての効果を考えれば、十分に検討の価値があるでしょう。
どの窓にシャッターをつけるかも大事な判断ポイントです。人目につきにくい勝手口や1階の掃き出し窓などは特に狙われやすい場所なので、優先的に設置を検討すると安心です。また、家族が寝ている時間帯に空けていることの多い寝室の窓なども、防犯シャッターでしっかりガードしておくと心強いでしょう。
本コラムでは、窓のシャッターによる防犯対策を解説しました。導入することで、空き巣など防犯効果だけでなく、台風対策や断熱・遮熱性の向上など、防犯以外のメリットも多数あります。家族の安心と快適な暮らしを守るためにも、防犯シャッターの導入を検討してみてはいかがでしょうか。